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  PART-5 カンボジア遠征を終えて (感想文) 田中 彰











カンボジア遠征を終えて 

田中 彰


今年は絶対に海外遠征に行く!と決めていました。国際大会には3回出場していますが、私にとっては1回の経験がどれも1年分の経験に匹敵するほど貴重なものでした。しかし、大会は自分の練習してきたことを出す場であり、経験するために行っているわけではないので、何かをつかむという意味では物足りなさや歯痒さを毎回感じていました。以前も海外遠征を考えていた時期がありましたが当時はまだ日本でやるべきことがたくさんありました。もちろん今もたくさんありますが、自分の中では今がその時期であり、その機会を無理にでも作る必要があると思い今回の遠征を計画しました。
リ・チョルナン師範のもとでナショナルチームメンバーと一緒に練習することで、自分の視野がぐっと広がりました。同時に日本でやっていることも非常にクオリティが高く世界でも秀でているものだと確信できました。先人たちが築き上げてきた大切な技術です。同じように他の国でもそういったものを持っていると思います。当然、私にできないことも多々ありました。できないことをできるようにするのは勿論大切なことですが、それよりも重要なのは何故そうするのかを考えることだと思います。練習内容をただ真似するだけでは小手先の技術「それらしい動き」で終わってしまうと思いました。人からの伝達ではなく、自分自身の目で耳で体で体感することで初めて見えてくるものがあると思います。何より日本でテコンドーに真剣に打ち込んできたからこそ今回得られた経験もより深いものになったと思っています。

今回一番の目的は自分たちが選手としてレベルアップしたい、という気持ちからでした。とにかくプラスになることなら何でもやろうと思ったので、遠征は自分たちで計画して手配しました。初めての試みで、また
3名とも大変な中での強行でしたが、今回の遠征に行ったことでひとつ迷いがなくなった気がします。
世界中でテコンドーが普及していることも実感でき、海外テコンドーとの交流が持てたことも非常に嬉しく思います。今回実現できたのも黄秀一師範に連絡をとっていただいたおかげだったのですが、日本と世界をつなぐ人がまだまだ少ないので私たちもその中の一人になっていければと思っています。
カンボジアという国は一言で言うとあなどれない!そして私たちの想像を越えた素晴らしい国でした。気候も人も穏やかで活気もありました。世界遺産のアンコール遺跡群もやはり壮大でその歴史もとても興味深かったです。ただ、体の不自由な人や学校にも行けない小さな子どもがわずか数ドルを稼ぐために働いていたり、衛生的に安全とは言えないところで生活をしている人たちを見たりすると少し辛い気持ちにもなりました。生活水準は決して高いとは言えませんが、それでもとにかく明るい人が多いので逞しく生きていく強さを感じました。
素晴らしい師範と仲間に出会えたことは私たちの宝になりました。書き出したらキリがありませんがカンボジアは忘れられない国になりそうです。これからは得た経験をそのままで終わらせずに噛み砕いて洗練していきたいと思います。最後に、一緒に行ったメンバーが最高でした!3人いたからこそ最高の遠征になりました。互いに尊敬でき、高め合える仲間だと思うのでまた機会をつくって行きたいと思います。