ITF競技委員の任命を受けて
朴禎賢
12月13日(土)、ITF理事会の承認のもと、正式にITF競技委員に任命されたという知らせを受けました。また、黄秀一師範もITF技術委員を任命されました。
ITF国際委員として日本から二名が同時に任命されたことは、日本のテコンドーが国際的に大きな期待と信任を得たということを意味します。
ITF競技委員は、競技委員長を助け、世界大会や世界ジュニア大会、世界ベテラン大会、アジア大会、ヨーロッパ大会などの国際大会を推進し進行させる為の全ての役割を担います。
このような栄誉あるITF競技委員に任命され、日本から世界へと活躍する舞台が与えられた事をとても光栄に思います。
また一方で、自分に与えられた役割と使命を果していく「新たな目標」を深く考えています。
テコンドー大宮道場には、私が大切にしている一枚の色紙が飾ってあります。
それは、今から15年前の1994年3月、故崔泓熙総裁が日本に来日された際、黄進首席師範の推薦により崔総裁の通訳をしたのですが、そのときに崔総裁が直々に書いて下さった色紙です。
崔総裁は、「?拳道一生 一九九四年 三月 日 為朴禎賢君」
と、筆で丁寧に書きあげて下さり、黙って目を見つめ、受け渡して下さいました。
そして、「朴禎賢副師範、君がこれから日本でテコンドーを一生懸命修練し、テコンドーの技術と精神を教え、日本中に広げていきなさい。
また、世界中のテコンドー師範の中で私が最も信頼を寄せている黄進首席師範に最後までついていきなさい。君たちに日本のテコンドーの未来を託します」と激励のお言葉を下さいました。
私は今でも崔泓熙総裁との想い出を胸に刻み、総裁がテコンドーに託された深い思いを継承し、発展させていく強い決意を抱いています。
宗教、思想、国境、人種を超越して、全世界に普及された崔総裁の崇高な遺志を受け継ぎ、私自身のテコンドーを生涯貫いていくことを――。
また、私を育ててくれた日本の師範たち、そして稽古生たちに感謝し、テコンドーの未来のために共に力を合わせて邁進していきたいと思います。
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