第16回世界テコンドー選手権大会 総評
日本代表選手団(JAPAN・KTFJ)
監督 黄秀一師範
約半年間、世界大会強化練習を行い、誰一人欠けることなく最後まで練習に参加し、全員で世界大会に臨めたことが何よりもよかったと思います。
今大会の代表メンバーは、初出場の選手やジュニア時代から国際大会にチャレンジしている選手など様々で、それぞれが世界大会に馳せる思いをもって臨んだことと思います。
今回の世界大会を総体的に見て感じたことは、個々の技術、スピード、技の切れなど、ITF−JAPANのレベルは世界的水準にあるということでした。
その思いは、日本がテコンドーの技術を体得し、それを表現できる国のひとつだという国際的評価を多く耳にする過程でさらに強まりました。
今回メダルを獲得した4名の選手たちは、日本の技術の高さを世界に誇示してくれました。また、前大会トゥル3段チャンピオンの姜昇利選手は、高レベルの素晴らしい内容で競い、負けた試合とは思えないほど僅差の結果だったと思います。
そして、個人マッソギに出場した蘇秉秀選手、船水健二選手、団体戦での許智成選手は、試合内容がよく、勝利の確信が持てた一戦でした。
女子では、山本愛美選手が世界大会初出場ながらファイト溢れる試合で会場を沸かし、3回戦進出を決め、次のステップに期待を与えてくれました。
他にも健闘した選手たちは多く、今後の展望が見えた大会だったと思います。
今大会で私たちに示された課題は、身体能力の強化を前提に、試合の駆け引きや仕掛けの研究を徹底し、仕掛けの多様なパターンを体得することが挙げられます。また、メンタル面でもミスを恐れず、自信をもって自分の試合を全うする強い精神力を備えなければならないでしょう。
海外の強豪を前にしていかに思いっきりのいい技を仕掛けることができるか。
これなくして世界での勝利を獲得することは厳しく、逆にこの点を磨けば、優勝もそう遠くはないと確信できたことが何よりの収穫だと思います。
※PART-3 日本選手団 メダリストたちを紹介します。お楽しみください。
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