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世界ジュニア&ベテラン大会特別企画D

日本選手団 感想 (ベテラン編)
大会を終えて、無事帰国した、日本選手団。
じつに多くの経験を得て帰ってきた代表選手団たち。
ここでは、選手たちが感じたこと、そして新たな決意が綴られています















ベテラン選手団
名前 金 一 国(KIM ILGUK) 田部 勝巳(TANABE KATSUMI)
所属 高知 神奈川茅ヶ崎
出場種目 ・個人男子 マッソギ -73s級 優勝
・個人男子 トゥル 6段の部 
第3位
・団体戦 トゥル 
優勝
・団体戦 マッソギ ベスト8
・個人 パワーブレイキング 出場
・個人男子 マッソギ -64s級 準優勝
・個人男子 トゥル 4段の部 
優勝
・団体戦 トゥル 
優勝
・団体戦 マッソギ ベスト8

2003年に五段に昇段した時からいつかこのベテラン大会の舞台に立てたらと思い続けていただけに、最善を尽くして大会に臨み、結果の伴った試合ができた事を何よりもうれしく思っております。

今回の大会に選手としての推薦、承認をいただけた協会役員の方々に心より感謝申し上げます。

振り返れば常に「逆境との戦い」。

環境、時間、アクシデント、ブランク、体格的な差、その他もろもろ経験不足、無実績、そして当日のプレッシャー・・・。

「準備不足という言い訳だけは聞かない」という黄秀一監督の言葉は試合が終わるまで脳裏から離れる事はありませんでした。

世界のベテラン勢の試合ぶりは、体力的にはシニア世代に劣るものの崩れない攻防パターンや揺るがない戦闘スタイルなどテクニックの映える選手が多く見られ、どことなくガムシャラなジュニアとは対象的な魅力を持った選手が多かったです。そういうレベルの高い選手たちと相まみえられた事は非常に誇らしい事であり、手足に残る記憶はこの上ない大きな財産であると考えます。個人としても、チームとしても内容、結果の伴った本当に意義深い大会であったと振り返ります。

しかし前回に引き続く好成績とはいえ、比較してみれば六段トゥルの金メダル、団体マッソギの入賞など落とした星についてはもちろん、チームメイトとしてまた指導者の職責として同行しているジュニアのメンバーを未だ牽引しきれなかった事など、悔いが残った事もたくさんありました。

今のところ明言できませんが、次回大会を見据えて今後も自身の鍛錬にしっかり努めていきたいと思っています。

末筆ですが、このたび大会出場のためにご助力いただいた関係各方面の方々、ご支援いただいた諸関係のみなさま方にこの場を借りて心よりお礼を申し上げます。

本当にありがとうございました。


はじめに、今大会に出場の機会を与えて下さった関係者各位様、サポートして下さった皆様に大変感謝致します。

今大会で4度目の出場となりましたが、一番良い結果を残せてとても嬉しく思っております。

しかしながら、年々歳を重ね身体は思う様にならなくなってきているのも事実です。それに加え今回は膝の負傷(半月板損傷)も抱えながらの挑戦になりました。正直な所、参加を見送ることも考えましたが、今回は朴禎賢師範、金一国師範とチームを組めるチャンスを頂きましたので決意致しました。

両師範は私が白帯の頃はすでに有段者でテコンドー通信やビデオ、そして全日本大会や世界選手権で活躍しており憧れの存在でもありましたし、朴師範には色々教わり先生的存在でもありました。

そのお二人とチームが組めて、朴師範とはベテラン大会とはいえ世界大会の決勝で試合が出来た事にとても感激致しました。

大会に臨むにあたり約二ヶ月間の強化練習があり、最初は練習についていく体力に自信がありませんでしたので強化練習開始の二ヶ月前からパーソナルトレーナーについてもらい心肺機能と筋力の向上を目指しました。

結果、見違える様な体力が付き充実した練習が行えました、年齢を重ねてもしっかりとしたトレーニングを行えば体力は向上し、体力があれば充実した練習が行えることを再確認しました。

日本がベテラン総合優勝になれたのも練習の成果だと思います。芦沢さん、椿副師範は強化練習を一度も休むことなく、金一国師範は高知から泊りがけで団体の練習にきて下さったり、朴師範は練習の後、皆で親睦を深める場を作って下さったり、ほんとに充実した二ヶ月間でした。毎回監督をして下さっている黄秀一師範に監督として総合優勝のカップを渡すのが私の夢でした。それが今回叶い嬉しく、また感謝の気持ちでいっぱいです。黄秀一監督ありがとうございました。

今大会は心のコンディションもとても良く体力に自信があるうえにとても仲の良い田中副師範がコーチとして強化練習、大会同行、そして同じ部屋でいつもサポートしてくれて個人練習にも付き合ってくれるなど友情をとても感じましたし更に友情が深まりました。

なんのために試合に出るのかと言えば、自己満足したいからだと思います。その自己満足の為にたくさんの方々が協力や応援をしてくださり、私はほんとに幸せ者だと思います。

皆さんほんとうにありがとうございました。
最後に、テコンドーだけではなく私の人生を30年以上もサポートしてくれている平間指導員、
50歳になったら一緒にベテラン大会に行きましょう。

名前 阪本 恭司(SAKAMOTO YASUJI) 芦沢 功二(ASHIZAWA KOJI)
所属 愛媛 東京調布
出場種目 ・個人 パワーブレイキング 出場 ・個人男子 マッソギ -64s級 第3位
・個人男子 トゥル 1段の部 出場
・団体戦 トゥル 
優勝
・団体戦 マッソギ ベスト8

僕が尊敬する人物の現役引退の言葉からの引用です。
「人は歩みを止めた時に、そして挑戦を諦めた時に年老いてゆくのだと思います。―(中略)―迷わず行けよ、行けばわかるさ。ありがとう!」
いろいろな思いを持って世界大会に臨んでいますが、僕の行動の原理はこの言葉にあります。

  
ベテラン日本代表として今大会に参加させて頂きました。個人の結果については語れるものはありませんが、JAPANチームの躍進には素直に喜んでいます。成熟した国家の代表だからこそ成し得た快挙です。そういう国の代表として参加できたことを誇りに思います。

 
コーチとして随行してくださった師範・副師範の皆さん、お世話になりました。扱いにくい人間ですみません。
 
ジュニアチームの皆さん、もし生まれかわったら君たちの「担任の先生」になれることを願います。
 
ベテランチームは「お見事!」という他ありません。おめでとうございます。
これからもご指導よろしくお願いします。
 
さまざまな出会いのあった今大会でしたが、アマチュア武道家として最も尊敬できる人物と出会えたことが最大の収穫です。

「芦沢さん、タジキスタンで一緒に闘いましょう。約束は守ります」




大会出場にあたり、ふさわしくないと感じていた事。やれるところまでやってみましょうと後押ししていただいた事

恥をかき、辛い思いがたくさんありすぎた事。

そんな自分を辛抱強く教えてくれた事。
しかし、その成果を形として表す事が出来なかった事。
悔しくて仲間のベンチに戻れなかった事。

『メダル持って帰ってくださいよ』そんな一言の後、自分の分までメダルを勝ち得た諸先輩たちの事。

試合中によく聞こえた仲間の応援。ようやく自分で掴んだメダルの事。
喜んでくれた指導者皆様の事。
団体のマッソギまで選抜していただいた事。

君が代を表彰台で聞いた事。

辛い事、嬉しい事は数え切れないほどあります。
それでも挑戦し継続してきた先はプラスな事ばかりでした。

今回の経験で自分が変わるべきところ、逆に変わってはいけないところ、そんなことも感じる事が出来ました。

国内で何も実績のない自分ですが、指導者の皆様のおかげでとても素敵な経験と成果を得る事が出来ました。

これは人生の宝です。
本当にありがとうございました。

名前 椿 順子(TSUBAKI JUNKO) 朴 禎 賢(PAK CHONGHYON)
所属 東京綾瀬 埼玉大宮
出場種目 ・個人女子 マッソギ -54s級 優勝
・個人女子 トゥル 3段の部 
優勝
・個人男子 マッソギ -64s級 優勝
・個人男子 トゥル 6段の部 
準優勝
・団体戦 トゥル 
優勝
・団体戦 マッソギ ベスト8
・個人 パワーブレイキング 出場

皆様、応援ありがとうございました。

今大会私は、「ベテラン女子最優秀選手」という最高の栄誉を頂きました。

この結果の全ては、2005年のオーストラリア世界大会から始まりました。

技術も無く根性だけの私を、団体メンバーに選んで下さった黄秀一監督には、感謝してもしきれません。その後、強化練習の度に

丁寧に指導して頂き、おかげで亀の歩みながら、少しずつ成長する事が出来、この栄誉を受ける事が出来たのだと思っています。

そして、今回は田中彰コーチが細かな指導をして下さり、マッソギのセコンドに付いてくれた時にも、適切なアドバイスで勝利に導いてくれました。

禎賢師範・一国師範・田部師範、たくさんの事を教えて下さりありがとうございました。

禎祐師範・大勇師範・申さん、私たちが安心して試合に臨めるよう、バックアップをして下さいました。

トレーナーの藤井さん、最高のパフォーマンスが出来るよう、常にケアをして下さいました。

それから、練習時間が少なくて不安だった私に、時間を作って付き合ってくれた照美さん

40才を過ぎても怪我をせずに練習が出来るよう、セルフコンディショニングを指導してくれる鈴蘭さん・・・

もっともっと多くの人に支えられ、感謝してもしきれません。本当にありがとうございます。

私の師匠である厳斗一師範との出会いから11年、テコンドーを始めた頃は、まさかこのような日が来るとは夢にも思いませんでした。

私は人より運動能力やセンスが秀でている訳ではありません。でも、自分の弱点を知り、地道に努力を続ける事が、目標を達成する道なのだとあらためて思います。

次の目標はまだ分かりませんが、大好きなテコンドーをまだまだ続けていきたい。

そして、テコンドーの楽しさ、素晴らしさを、もっと多くの人に知ってもらえるよう、微力ながら力を尽くしていこうと思います。

世界ベテラン大会が開催されたエストニアの首都タリンまでには、日本から北西に約8000q、飛行機で約12時間かかります。

タリンは自然豊かで、ヨーロッパの風情ある旧市街と新しい町並みが重なり合っている美しい街でした。人々は温和で優しく、力強く生活しているのを感じ、人間にとって自然環境と社会環境がいかに大切なのかを感じることができました。

このように素晴らしい国で開催された第5回大会は、私にとって2回目のチャレンジとなりました。初出場の第4回大会(2010年 ベラルーシ)での教訓を活かし、稽古計画を綿密に立てました。それは、精神修養と技術稽古に重点を置き、準備を行うことでした。

練習するにあたり、特にトゥルは絶対的、マッソギは相対的というそれぞれの競技の性格を考慮しての稽古に力を注ぎました。

24種類のトゥルを各百回反復練習、マッソギでは間合いの取り方と初動反応を重視した攻防を稽古に取り入れる事で自身の長短を活かせるように工夫したと思います。

今回、結果を伴うことができたのは、この準備段階での内容が当てはまっていたからだと思います。
そして、相手との間合いを制することができたことが勝因です。

日本テコンドー創立三十周年を迎えた2012年に、ベテラン世界大会で金6、銀2、銅メダル1個を獲得して日本テコンドーが総合優勝を飾ることができたのはとても意義深いことだと思います。

これは日本テコンドーのベテラン勢、師範、副師範たちの技量が世界最高水準にある事を証明した快挙でした。

また、出場選手だけではなく、これまでITF-JAPAN、日本国際テコンドー協会が数十年にも及ぶ厳しい修練の中で遂げることができた成果だと思います。

今大会では、黄進先生が総会の席でテコンドー最高段位の九段に昇段、「師聖」に任命され、日本のテコンドーにとって大変意義深い大会になったと思います。私個人としても黄進先生の師聖任命が誇らしく、敬意がさらに深まりました。

素晴らしい記憶と貴重な体験を積むことができた今大会は、私にとって自信と人生の宝物を与えてくれた大会となりました。

私はこれからもテコンドーをこよなく愛し、正義を守り、すべての師範、副師範、指導員、稽古生とともにテコンドーを学んで行きたいと思っております。

最後に、応援してくださった皆様に心よりお礼を申し上げます。