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 6回ベテラン世界選手権大会 特別企画B




ベテラン 男子最優秀選手賞(シルバークラス) 

 田部 勝巳選手
   

 2回ベテラン大会より出場を続け、快進撃を遂げてきた。二度目の挑戦となった第

3回大会でのトゥル(3段)優勝から始まり、現在まで連覇の記録を更新している。

マッソギでも、前大会準優勝に続き、今回ついに悲願の金メダルを獲得。二冠の快挙

で、最優秀選手に選出された。


−大会を振り返り、どのような思いで試合に臨みましたか。


今大会で5度目の出場ですが、シニアの世界大会と国際審判としての参加を合わ

せると
8回目の国際大会でした。良い意味で慣れていましたので、強化練習や海

外渡航、そして試合を楽しもうと思っていました。

もちろんトゥル4連覇とMVPは狙っていましたよ。取れた後だから言っちゃいま

すけど(笑)。

そうは言っても、約3年前に膝の半月板を損傷し正座が出来ないほど痛めていま

したので、その点だけが心配でした。



−トゥルでは第3回大会より連覇していますが、今大会も自信があったのでは?

もちろん自信はありました。そのくらい練習していましたので。

 

−トゥル競技において、練習時と試合本番でそれぞれ心がけていることがあ

れば教えてください。


練習の時は必ず天地(チョンジ)から全力で行うようにしています、時間もかか

り体力も使いますが、すべてのトゥルが大事だと思いますので、そのやり方は今

後も、選手も引退した将来もかわらないでしょう。

また、試合では、練習の時から全力でトゥルを行っているので、本番でも練習通

りに、とだけ考えています。


−マッソギについて。決勝戦は朴禎賢師範でしたね。前大会では、決勝で敗

れ悔しい思いをしたと思いますが、リベンジできましたね。勝つために、ど

んな練習をしてきたのですか。また、作戦はあったのでしょうか。


練習とフィジカルトレーニングはかなりしました。前大会から2年間、計画的に

行ってきました。

なにせ相手は百戦錬磨の朴師範ですから。かなりストイックに練習しないと勝て

ないと思っていました。

月に2日から3日、金曜日は黄秀一師範と田中彰副師範、農工大の原添君がスパ

ーリングパートナーになってくれて、多い日は
10ラウンド以上マッソギをしました。

フィジカル面では、毎週水曜日にプロのパーソナルトレーナーにお願いして心肺

能力の向上を中心に指導してもらいました。

作戦は特になかったですが、「前に出よう」「休まず動こう」と自分に言い聞か

せて決勝に挑みました。



−ベテラン大会において、快進撃を見せていますが、年齢という壁を越えて

活躍できる秘訣は?


秘訣というのは特にありませんが、休まず練習をすることくらいです。怪我など

の時でもできることをするように心がけています。完全に休んでしまうと次に練

習するのが辛くなりますし、もう年だから体力や柔軟性が戻らなくなってしまう

と思うので(笑)。

怪我はテコンドーをしていれば仕方ないことですが、風邪などの病気に関しては

予防と摂生は怠らないようにしています。



−その一方で辛い部分もたくさんあったと思います。その点や乗り越えたプ

ロセスについて教えてください。


先ほどもお話しした膝の怪我が一番辛かったです。膝が曲がらないほど腫れるた

め、月に一度は病院に行き、注射器で膝の水を抜いていました。練習をするとま

た水が溜まり、また水抜いての繰り返しでした。痛みのせいで歩けない日もあり

、それが辛かったです。しかし、大会に出場すると決めていましたし、出ると公

言した以上「中途半端なことはしない、目標に向かって行こう」という思いを支

えに乗り越えられたと思います。



−次回大会の目標は?

次の大会に関しては、今のところ白紙状態ですのでお答えできません。

まだ片付いていないこと、やり残したことを終わらせてから考えたいと思います。


−多くの努力、精神力で勝ち取った勲章を得たいま、これから指導者として

、テコンドーを支える一人として、今後の抱負を語ってください。


まだまだテコンドー家としても人間としても未熟な自分ですので、テコンドーを

通して知りあった沢山の素晴らしい人たちに学びながら成長していきたいと思い

ます。

応援して下さった方々に感謝致します。

本当にありがとうございました!