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全日本ジュニア大会2015 技能賞  坂巻翔太選手  
 
   (今大会成績) 
     
     ・個人男子 ジュニア14-17 黒帯トゥル 準優勝

     ・個人男子 ジュニア16-17 マッソギ -57kg 優 勝
△プロフィール

サカマキ ショウタ 16歳 2段 茅ヶ崎道場所属

小学3年生のとき、テコンドーの蹴りに魅了され入門。
類まれな努力家で、着実に成長を遂げる。
国内の様々な大会に出場し、数多くのタイトルを手にしている。
・2014年には第11回世界ジュニア大会(タジキスタン)に初出場
 全日本ジュニア大会
・初出場(2012年)ジュニア男子トゥル1段優勝
2回目(2013年)ジュニア男子トゥル1段準優勝・U15男子-45kg級優勝
3回目(2014年) ジュニアトゥル13位・U15男子-51kg級優勝
4回目(2015年)J1417男子トゥル黒帯の部準優勝・J1617男子マッソギ-57kg級優勝


トゥル、マッソギ両種目ともに高い技術を備えている坂巻翔太選手
16歳という年齢にそぐわない落ち着いた風情。激しい攻防戦にも、屈強な成年選手を前にしても怯まない勇気と冷静な判断力を兼ね備えた希有な選手である。
それが日本一を決する大きな舞台であっても、いつもと変わらない淡々とした表情で戦う坂巻翔太選手の姿があった。

「マッソギでは練習どおりにできて満足しています。攻めるべきところで攻めることができた。また、体力的にも余裕があったのでいい試合ができたと思います」
半年前から取り組んできたスタミナ強化のトレーニングが活かされた。それまでは、試合ラストに近づくと格段に落ちる体力不足を実感していた。スタミナの補強が彼の試合運びに余裕を持たせ、テクニックは冴え、イメージ通りの試合に近づくことができたのだ。
努力が実を結んだマッソギでの優勝。そして内容が評価されての技能賞。嬉しいタイトルがまたひとつ増えた。

坂巻選手とテコンドーの出会いは小学3年生のころに遡る。自ら望んで飛び込んだ場所には、偶然にも幼なじみの平間陽太選手がいた。
当時、平間選手はすでに青帯を締めていた。華麗な蹴り技を颯爽と決める姿に刺激を受けた。平間選手を目標に、彼のテコンドーライフがスタートしたといっても過言ではない。
それからは黙々と練習を積んだ。寡黙な性格で、決して目立ちはしなかったが、練習に対する真摯な姿勢、他人の倍以上に努力し着実に成長を遂げる姿は、日を追うごとに周囲を認めさせ、やがて平間選手と肩を並べる存在となっていた。
茅ヶ崎道場といえば、ジュニアの強豪道場として知られている。関東圏を中心に大小問わずあらゆる大会に出場し、多くのメダルを勝ち取る常勝軍団の中で、坂巻選手の活躍は際立っていた。彼が勝ち取ったメダルは数え切れないほどだろう。小柄ながら強いスピリッツと安定した技術、そして何よりも少年とは思えない冷静さが彼を勝利へと導いてきた。
「テコンドーをはじめたころは身体が小さく、彼のお母さんが心配していたほどです。坂巻選手はマイナス条件を克服しようとする強い精神力を持ち、努力を続けられる選手です。彼を初めて指導した日、直感でこの子は大丈夫、とても賢い子だと思いました」
坂巻選手を見守ってきた田部勝巳師範は、厳しい稽古にも難しい要求にも黙々とやり遂げる弟子に対し絶大な信頼を寄せている。現在では、平間選手、坂巻選手が指導の補助も務め、道場を盛り立てているという。
「私が言うまでもなく、彼らが進んで後輩たちの面倒をみてくれます。上がしっかりしているから下も自ずとしっかり育つんですよ。この二人に関しては何も言うことはありません。むしろ大人の私のほうが教えられています」
田部師範だけではない。坂巻選手に対する周囲の評価は高く、道場仲間はもちろん他道場の指導者や選手たちからも一目置かれる存在に成長した。

昨夏、坂巻選手は初めて国際大会を経験した。この経験が坂巻選手の転換期となった。
タジキスタンで開催された第11回世界ジュニア大会に初出場。世界の強豪選手たちを相手に戦うという現実が、彼のモチベーションを引き上げた。毎週行われる強化練習だけでなく、プラスアルファとしてシニアの試合にも積極的に出場するなど、国際大会に備えた。
「世界の選手に勝つためには、現状に満足してはいけない。今以上のことをしなければならないと思います」
その成果が世界ジュニア大会でのマッソギ1回戦突破となった。
体格で勝る海外の強豪相手にマッソギで勝つことは、もはや至難の業となっているのが現状。そのうえでの勝利は金星に値するものだった。
「2回戦を勝ち抜くことはできませんでしたが、手応えを感じました。やればできる。そう確信が持てたんです。だから夢を繋げました。世界大会で優勝する夢を」

これまで坂巻選手は努力で様々な可能性を切り開いてきた。
その努力の根底には、彼の信念がある。
テコンドー五大精神のひとつでもある「克己」。己に打ち克つ。
若者がこの言葉を語るには余りにも重い響きである。
しかし、不思議なことに、弱冠16歳の坂巻選手が口にする「克己」という響きが、至極自然に響き、説得力をもって強い意志として感じさせるのだ。そして、彼の中に、難関をも乗り越え、切り開いていく可能性が見えてくる。
彼ならきっとやり遂げられる。
世界で活躍する坂巻選手を応援する日はそう遠くないかもしれない。

昨年、世界ジュニア大会を経験
更なる飛躍が期待される

力強い坂巻選手のトゥル

動作の正確性にも長けている

マッソギ ティミョ・チルギが決まる

彼の強さの秘密は、信念である「克己」
-己に打ち克つこと-

今大会、金メダル・銀メダル獲得
技能賞を授賞
インタビューで笑顔を見せてくれた坂巻選手
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