日本国際テコンドー協会(ITF)公式ホームページ INTERNATIONAL TAEKWON-DO FEDERATION JAPAN International Taekwondo Federation
ホーム テコンドーとは 道場/リンク 日本国際テコンドー協会 グッズ 年間予定 全国師範・副師範 お問合せ
 ホーム  > 大会情報 > 国際大会結果 >


 
第7回世界ベテラン大会 JAPAN 代表選手感想 A 

※次回は、世界ジュニア大会 メダリスト 大川竜平選手を白帯から育てた、
  安田貴行師範(札幌)のインタビューをUPいたします。

G 朴 禎 賢選手 

1990年カナダ・モントリオールで開催されたITFテコンドーの世界大会に21 で初出場してから27年、世界選手権に選手としてシニア、 ベテラン含め、9回目の出場となりました。
そして国際審判員として、イタリア・リミニで開催された2001年第12回世界大会からピョンヤン2011年第17回世界大会までの6回、ITF競技委員として、2009年ロシア世界大会から2016年ブルガリア世界大会まで7 年間携わる事になった幸運があったため、数多くの世界の舞台で、 世界情勢とスポーツ人、武道人、テコンドー人たちが「WORLD CHAMPIONSHIP」世界大会での意義を自身の経験を持って 学んでいく事ができたと思います。

今大会はイタリアの南部のアンドリアにて世界ジュニア選手権、世界ベテラン選手権が開催され、世界59ヶ国、約 1,000名が集い、テコンドーの熱戦が繰り広げられました。
トゥル、マッソギ、パワーの個人戦と団体戦の6種目に出場し世界 の一流選手と直接、手を交える事で、勝敗を超えて 貴重な経験となり、多くを学ぶ事ができた大会となりました。
自分の経験を通して再認識したことは、コツコツと積み上げ、 養い、自分の身についた確かな技と強靭な精神力を持たなければ、 世界の舞台では通用しないということです。
また、武道テコンドーは、過去ではなく『いま』、『ジャスト ナウJUST NOW』が大切だという事です。
いまから二十七年前、二十代でシニア世界大会に出場していた頃には、競技で相手に勝つことだけが第一の目標で、鍛え上げた身体にスピードとパワー、運動量、相手を圧倒する気迫で勝負に挑んでいました。
現在、四十歳を超えてからのベテラン大会では、相手に競技で勝つことよりも、自分に打ち克つ事。テコンドー人として競技の中で競技を超える事を目標に置くことになりました。
その結果はついてくる。と。

勝負には必ず勝ち負けがあります。二人で競技をすると、一人が必ず勝ち、もう一人が必ず負けます。
しかし、四十代、五十代、六十代のベテラン テコンドー家は、勝ち負けの勝敗だけにこだわらず、テコンドーいう武道を真剣に修錬し競いあい、学ぶ楽しみと喜びとを共有するためのものであるように感じています。
これからも、今の自分を確かめながら、見極めてゆき、自身が掲げた武道の目標に向かって挑戦し続ける為に、世界大会のような競技大会と、自己鍛錬の場となる道場稽古、地稽古、有段者技術研究会の稽古などに打ち込んで行きたいと思います。
武道テコンドーの祭典である世界大会においては、国も民族も違い、 宗教も人種も違う世界中の人が一堂に集います。
選手として熱く技を競う中で、お互いの信頼と尊敬、
競技の交流を通しての友好と親善、 国境を越えての親睦、交流が人の心の財産になるという事を学び、 世界から武道人としての自身と照らし合わせ、勇気と根気、 不屈の精神を実践していく志を改めて学んでいます。
今大会で嬉しかったことをお伝えします。
大会を主催している7段、8段のマスターから、『 日本のテコンドー選手団はとてもいい!素晴らしい!』 という言葉を聞く事ができました。
「日本の選手たちのどこが良かったと思われますか?」の私の質問に、「すべてがいい!あさの挨拶をする姿、選手団がスタジアムに移動する姿、競技選手に応援をおくる姿、トゥルの美しさ、マッソギの果敢な姿。
日本のテコンドー選手たちの姿をみていると、テコンドーの未来がとても楽しみに思う。」という言葉を頂きました。

とても嬉しく、これが「文武両道、文武兼備」という事なのだと思いました。
このように評価してくれた世界のマスターたちの言葉を励みに、 これからも日本でテコンドーを学び、修錬する武道人としてテコンドー精神を心の支柱において稽古に励んでゆきたいと思います。

最後に、この世界大会に日本選手団35名を派遣してくれた日本国際テコンドー協会 西直記会長、黄進師聖、師賢、師範諸先生方と、長い強化練習から大会期間お世話になった日本選手団 朴禎祐団長はじめ、朴ソンファ監督、姜昇利コーチ、韓鈴蘭トレーナー、国際審判員の金一国師範、田部勝巳師範、男子団体はじめ28名のジュニア・ベテラン日本代表選手たち、そしてファラン朴武館から出場した8名の仲間たち、世界大会には行かなかったけれども朴武館で共に汗を流し修練している指導者、稽古生、父母関係者、そしてこれまで陰で支えてくれた家族に対し、心から感謝の意を表したいと思います。













H 椿 順子選手

2005年の世界大会初参加から、今回が私の8回目の国際大会出場となりました。
自分なりの経験を活かし、皆の役に立てればと考えていましたが、市川キャプテンはじめ頼もしいベテラン勢、ジュニアの坂巻キャプテンもしっかりしていたので、特に何かをする必要はありませんでした。
直前の練習で、残念ながら怪我で2名の仲間が参加できなくなってしまいましたが、それでもベテランチームの層も厚くなり、女子のメンバーも増えて、とても心強い遠征となりました。
自分の試合を振り返ると、トゥルについては、JAPANのレベルは高いので、メダルは仲間に任せて自分は楽しむつもりでいました。
しかし、いざとなると勝ちへの欲が出て失敗の少ないトゥルを選択していました。
結果的に優勝はしましたが、一番練習した『ムンム』をやらなかったのは、やはり少し悔いが残ります。

また、世界大会ならではの、いつ試合時間が来るか判らないという準備の難しさもあって、内容は60点くらいの出来だったと思います。
マッソギについては、これまでの経験から、海外(特にベテラン)の選手はパンチで狙ってくる事を想定して練習してきたので、冷静に試合運びが出来ました。
「ガードが下がってる!」「真ん中!広いところで!」「蹴り終わりを狙ってるよ!」・・・仲間の応援の声もはっきりと聞こえていました。
セコンドのソンファ監督からは、「蹴りでポイントを取っているからパンチには付き合わなくていい。自分の蹴りを信じて!」とのアドバイスを頂き、劣勢になっても焦ることなく、チャンスを待つ事が出来ました。
一戦目、ラスト15秒、応援の様子から自分が負けている事がうかがえました。「集中!集中!!」の声が聞こえた時に、「そういえば、2年前の大会の時、コロ・チャギから仕掛ける練習をたくさんしたな。この距離なら当たるな!」と、ふっと何かが降りてきたような感じがしました。
そしてそれがヒットし、逆転勝ちに繋がりました。

それはまさに自分にとっては『奇跡』のような体験でした。
決勝戦でも落ち着いていて、自分がすべき『ガードを下げない』『前足での顔面への牽制』を一貫して出来たことが勝因の一つだと思います。
体は楽(ラク)に動いていたので、試合をしている事が楽しくて楽しくて、きっとアドレナリンが出すぎていたのでしょうね。
今までのテコンドー人生の中で、一番楽しい試合となっていました。


そしてそのテンションのまま、すぐに続けて団体戦に臨みましたが、落としてはいけない試合を引き分けてしまい、勝ちあがる事が出来ず、チームの皆には申し訳なかったと思います。

個人戦での疲れは無かったので、もっと出来る事があったと反省しています。
しかしながら、2008年からの8年間、トレーナーの韓鈴蘭さんに支えられ、仲間たちと長い時間をかけて動ける体作りをしてきて、その成果が出せた事をとても嬉しく思います。
「(大会に)出る度に内容がよくなるね」とかけられた言葉は、自分にとって最高の栄誉です。
こうして書いていくときりがありません。

長くなりましたが、最後に、これまでのたくさんの方からのご指導と、たくさんの方からの応援に心から感謝いたします。
そして、この大会を経験したジュニアの選手たちの、更なる飛躍を願っています。
これからもっとたくさんの経験を積んで、世界でも勝ちあがっていける選手になって下さい!











I 大島勝 選手

前回続き2回目の世界大会に参加させていただきました。
参加にあたり、ご指導くださった監督、コーチ、師範、協会の皆様、大変ありがとうございました。

前回の銀メダル以上を目標に稽古に励んで臨みましたが、結果はトゥル、マッソギ共にメダル獲得とはならず負けてしまいました。

残念な結果となりましたが、今はテコンドーができること、大会前の3か月間の強化練習に参加できたこと、強化稽古を通じ新しい仲間に出会えたこと、何よりも自分が成長できたことに大変満足しています。

埼玉道場の稽古生や家族、長期休暇を認めてもらった職場など沢山の方々に応援していただき感謝しています。

また世界大会に選出されるように稽古に励んでいきます。

世界大会という特別な場、幸せな時をありがとうございました。











J 佐藤 望 選手

監督、コーチ、スタッフそして選手の皆様、関係者の皆様、お疲れ様でした。

今回、2度目のベテラン大会出場で連覇を目標に3ヶ月の強化練習に参加してきたのですが、前回大会に比べ外国選手のレベルも高く更に若手の台頭もあり、結果としては3位に終わり嬉しさ半分、残念半分という気持ちです。

また、日本チームの試合を見て感じたのは、技術的には負けていないのにあと一歩の所で勝てない、勝ちきれない。そんな試合が多かったように思いました。

大応援合戦や大音量スピーカー、食事風景など外国チームの遠慮の無さにはいろいろと驚かされましたが、ある意味、日本チームに足りない部分でもあるのかなとも思いました。

今大会で得られた経験を、道場生たちに何らかの形で伝えていきたいと思います。

お世話になった皆様、ありがとうございました。







K 権 寧 実 選手

はじめに、世界大会に向けて3ヶ月間休み返上で指導して下さり、大会期間中も試合に集中できるように気遣って下さった朴ソンファ監督、姜昇利コーチ、韓鈴蘭トレーナー、朴禎祐団長に感謝申し上げます。

私は2年前のベテラン大会強化練習中に怪我をして、途中で断念した経験があった為、どうしたら大会までの期間 怪我なく終えることができるか?というのが最大の課題でした。

会社では毎日10時間近くほぼ座りっぱなしのデスクワークの中で、突然激しい強化練習に対応できる体力、筋力がなく正直不安がありました。

選考会で選ばれてからは、日本代表として行く責任の重さ、代表選手としてどのように貢献できるだろうかと考えるようになり道場へ通いました。

その時に我が荒川道場の船水健二師範と、3段の増田祥子さんが毎回、終電間際まで一緒に練習してくれました。

稽古のない日も自主練習に付き合って下さり本当に感謝してます!

お二人がいなかったら1人ではここまでできなかったと思います。

おかげで強化練習を乗り切り自身初の世界大会でメダルを取り、無事代表としての務めを果たすことができました。

共に強化練習をしてきた女子チームメイトの山口さん、生井さんが怪我で断念された時は2年前の自分とオーバーラップして辛かったです。

彼女たちの為にもメダルを持ち帰ることができよかったと思います。

自身の変化として選考会前と帰国後では、練習に対する意識がガラリと変わりました。

各国選手の練習方法を見て大会中に感じた自分の弱点や改善点、帰国したら取り入れたい練習方法などをこれから実践して、道場の仲間にも還元していきたいと思います。

人生でめったにできないような素晴らしい経験ができて感無量です。

支えて下さった全ての皆様にお礼申し上げます。








 Copyright(C)2004 ITF-JAPAN All rights reserved.